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『からかい上手の高木さん』書影

からかい上手の高木さん

からかわれっぱなしの西片が挑む全力青春

🎗️ マンガ大賞2017 ノミネート 青春ラブコメアニメ化

『からかい上手の高木さん』は、山本崇一朗が描く「からかい」ラブコメの決定版です。 隣の席の女子にからかわれ続ける少年、という一点だけで全20巻を走り切った 構成力は驚異的で、TVアニメ3期・劇場版、さらに実写ドラマ・映画化と メディア化が止まらない国民的ラブコメになりました。

作品情報

作者山本崇一朗
出版社小学館(ゲッサン連載)
巻数全20巻(完結・2013〜2023年連載)
舞台香川県・小豆島
受賞・メディア化第66回小学館漫画賞 少年向け部門(2021年) / マンガ大賞2017 ノミネート / TVアニメ3期・劇場版 / 実写ドラマ・実写映画

あらすじ

いっつも自分をからかってくる隣の席の高木さん。西片は「今日こそは必ず高木さんをからかって 恥ずかしがらせてやる」と挑みますが、毎回まんまと高木さんの手のひらの上で転がされてしまいます。 消しゴム、席替え、テスト勝負──教室の何気ない小道具のすべてが、二人の勝負の舞台です。

勝負の内容は、驚くほどささやかです。 自転車の二人乗り、休み時間のしりとり、体育の授業のペア決め、夏祭りの帰り道。 中学生の日常にある小さな出来事が、そのまま一話分の勝負として仕立てられ、 西片は毎回「今度こそ勝てる」と確信し、そして負けます。 彼が負ける理由はいつも同じで、高木さんが西片のことを誰よりもよく見ているからです。

物語の舞台は香川県の小豆島。海と坂道のある町を背景に、 二人の関係は勝ち負けを繰り返しながら少しずつ形を変えていきます。 1話完結の連作でありながら、季節がめぐり学年が上がるにつれて 「からかい」の意味が確かに変わっていく──その手触りこそが本作の本体です。

主な登場人物

高木さんヒロイン。西片の隣の席の少女。観察眼と先読みで西片を完璧にからかい続けるが、その動機は…。
西片(にしかた)主人公。高木さんへの「リベンジ」に全力を燃やす素直な少年。からかいの意味に気づかない鈍感さも含めて愛される。
中井・真野(なかい・まの)西片たちの同級生カップル。すれ違いながらも進んでいく二人が、主役の関係を映す鏡になっている。
木村(きむら)西片の友人の一人。人当たりがよく、教室パートに賑やかさを添える。
ミナ・ユカリ・サナエ同じクラスの女子三人組。彼女たちだけの回も多く、短編集としての幅を広げている。

気づいていないのは西片だけで、高木さんの「からかい」はどう見ても好意の裏返し。 島の中学校を舞台に、照れたら負けの全力青春が積み重なっていきます。

見どころ

1話完結の短編を積み重ねながら、少しずつ二人の関係が変化していく様子を 丁寧に描く構成が絶妙です。勝負のバリエーションは尽きることがなく、 「今回はどうやって西片が転がされるのか」という様式美すら生まれています。

高木さんの表情の描き分けも本作の生命線。からかいの裏にある「好き」が にじみ出る瞬間の破壊力は、ラブコメ好きなら必ずやられます。 中学3年間の「二人の物語」として読むと、ラストの甘酸っぱさもひとしおです。

ここが推せる 1話ごとの完結度の高さと、積み重なっていく時間の流れの両方を楽しめる贅沢な構成。

結末・ラストはどうなる?

本作は2013年から2023年まで『ゲッサン』で連載され、全20巻で完結しています。 中学3年間という時間をきちんと使い切り、 「からかい」の関係がどこへ行き着くのかを最後まで描いた作品です。 引き延ばしも投げっぱなしもなく、読者が最も見たかった着地に静かに辿り着きます。

結末のネタバレを表示する

最終巻では、勝ち負けを繰り返してきた二人の関係にきちんと決着がつきます。 さらに、本編の約10数年後を描く公式スピンオフ『からかい上手の(元)高木さん』 (作画・稲葉光史)では、結婚した西片と高木さん、そして娘のちーによる 三人家族の日常が描かれています。西片は母校の中学校で体育教師として働いており、 相変わらず高木さんにからかわれ続けています。 つまり二人がどうなるのかは、スピンオフの存在そのものが答えになっています。

アニメ・実写版との違い

TVアニメは第1期(2018年)・第2期(2019年)・第3期(2022年)がいずれも全12話で放送され、 2022年6月10日には劇場版も公開されました。 原作が1話完結の短編集であるため、アニメは複数の短編を1話に束ねて構成しており、 巻の順番どおりに進むわけではありません。 逆に言えばアニメを観てから原作に入っても、初めて読む話が数多く残ります。

実写版は2024年に2作が登場しました。 4月から5月に放送された全8話の実写ドラマは月島琉衣さんと黒川想矢さんが中学生時代を演じ、 5月31日公開の実写映画は永野芽郁さんと高橋文哉さんが主演し、今泉力哉監督のもと 「中学時代から10年後」を描くオリジナルストーリーとなっています。 撮影は原作の舞台である小豆島で行われました。 原作にない時間軸を扱っているので、原作既読でも新鮮に観られる作りです。

こんな人におすすめ

  • 甘酸っぱい中学生の恋愛ものが好きな人
  • 1話完結で気軽に読めるラブコメを探している人
  • アニメから原作に興味を持った人
  • ギスギスしない「安心して読める」ラブコメを求める人

よくある質問

二人はちゃんと結ばれますか?
その後の二人を描いた公式スピンオフ『からかい上手の(元)高木さん』の存在が答えです。安心して読み進めてください。
どの巻から読んでも大丈夫?
1話完結なのでどこからでも読めますが、関係の進展を味わうなら1巻からがおすすめです。
アニメと漫画、どちらから入るべき?
どちらでも大丈夫です。アニメは短編を組み替えて構成されているため、アニメ全3期を観たあとでも原作には未映像化のエピソードが多く残ります。逆に原作を読んでからアニメを観ると、声と間の付いた高木さんの「からかい」が別物の破壊力を持ちます。
何巻まで読めば満足できますか?
全20巻で完結しているので、時間が許すなら通読が理想です。まず雰囲気を確かめたいなら1〜3巻で十分に本作の型が分かります。二人の関係の変化を見届けたいなら、終盤の巻まで走り切る価値があります。
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