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『出禁のモグラ』書影

出禁のモグラ

あの世を出禁になった男と幽霊たちの現世コメディ

ギャグ妖怪オカルト

『出禁のモグラ』は、『鬼灯の冷徹』の江口夏実が2021年からモーニングで連載する現世×あの世コメディです。 前作が「地獄の役所」の日常なら、今作は「あの世に入れてもらえない男」が主役。 民俗学と怪談のディテールに支えられた独特の死生観ワールドは健在で、 笑っているうちに、ふっと背筋が冷える読み味がクセになります。

作品情報

作者江口夏実
出版社講談社
巻数既刊13巻(連載中)
掲載誌モーニング(講談社)
メディア化TVアニメ(2025年7月〜)

あらすじ

八目大学文芸学科3年の真木栗顕(まきくりあき)は、飲み会帰りの路上で妙な男と出会います。 空から降ってきた広辞苑を頭に受けても平気なその男・モグラこと百暗桃弓木は、 あの世から「出禁」を食らって死ぬこともできない、自称・仙人。 あの世へ還る道標にするため、幽霊が持つ「灯」をカンテラに集めているといいます。 霊が視えるようになってしまった真木栗は、以来モグラが持ち込む 幽霊絡みの騒動に巻き込まれ、生者と死者が入り混じる日常を送ることになります。

見どころ

本作の魅力は、幽霊を「怖いもの」でも「泣けるもの」でも一色に塗らないバランス感覚です。 未練を抱えた幽霊のエピソードでしんみりさせたかと思えば、 モグラのろくでもない生活態度(酒と借金と口八丁)で即座に笑いに戻す。 『鬼灯の冷徹』で証明済みの、あの世ネタ×役所的リアリズムの話術は今作でさらに切れ味を増しています。

そして江口夏実の真骨頂である、民俗学・宗教画・怪談への深い造詣。 埴輪、施餓鬼、地獄絵、都市伝説──細部に仕込まれた元ネタの数々は 調べながら読むと二度おいしく、単なるオカルトコメディを超えた奥行きを生んでいます。 じわじわ明かされるモグラの正体と「なぜ出禁になったのか」という縦軸も、巻を追うごとに加速します。

ここが推せる 「あの世を追い出された男」という一行設定の発明。ギャグ・怪談・人情・考証がひとつの鍋で煮えている、他では読めない味です。『鬼灯の冷徹』が好きなら間違いありません。

こんな人におすすめ

  • 『鬼灯の冷徹』の江口夏実ワールドをまた浴びたい人
  • 怖すぎない怪談・オカルトコメディを探している人
  • 民俗学や地獄・あの世の考証ネタが好きな人

よくある質問

『鬼灯の冷徹』を読んでいなくても大丈夫?
大丈夫です。物語のつながりはなく、独立した作品として楽しめます。本作で江口夏実にハマったら『鬼灯の冷徹』(全31巻・完結済み)へ進むのがおすすめです。
ホラーが苦手でも読める?
読めます。幽霊は日常的な存在として描かれ、基調はコメディです。ただし時折挟まる「本気の怪談回」の不気味さは本物なので、そこも含めてお楽しみください。
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