出禁のモグラ
あの世を出禁になった男と幽霊たちの現世コメディ
『出禁のモグラ』は、『鬼灯の冷徹』の江口夏実が2021年からモーニングで連載する現世×あの世コメディです。 前作が「地獄の役所」の日常なら、今作は「あの世に入れてもらえない男」が主役。 民俗学と怪談のディテールに支えられた独特の死生観ワールドは健在で、 笑っているうちに、ふっと背筋が冷える読み味がクセになります。
作品情報
| 作者 | 江口夏実 |
|---|---|
| 出版社 | 講談社 |
| 巻数 | 既刊12巻(連載中) |
| 掲載誌 | モーニング(講談社) |
あらすじ
美大生の真木栗顕(まぎり・けん)は、ある夜の墓地で妙な男と出会います。 提灯を提げ、埴輪の犬を連れたその男・モグラこと百暗桃弓木は、 死んでいるのに、あの世への立ち入りを禁じられた「出禁」の身。 成仏できない幽霊たちを集めて功徳を積み、出禁解除を目指しているといいます。 霊が視えるようになってしまった真木栗は、以来モグラが持ち込む 幽霊絡みの騒動に巻き込まれ、生者と死者が入り混じる日常を送ることになります。
見どころ
本作の魅力は、幽霊を「怖いもの」でも「泣けるもの」でも一色に塗らないバランス感覚です。 未練を抱えた幽霊のエピソードでしんみりさせたかと思えば、 モグラのろくでもない生活態度(酒と借金と口八丁)で即座に笑いに戻す。 『鬼灯の冷徹』で証明済みの、あの世ネタ×役所的リアリズムの話術は今作でさらに切れ味を増しています。
そして江口夏実の真骨頂である、民俗学・宗教画・怪談への深い造詣。 埴輪、施餓鬼、地獄絵、都市伝説──細部に仕込まれた元ネタの数々は 調べながら読むと二度おいしく、単なるオカルトコメディを超えた奥行きを生んでいます。 じわじわ明かされるモグラの正体と「なぜ出禁になったのか」という縦軸も、巻を追うごとに加速します。
こんな人におすすめ
- 『鬼灯の冷徹』の江口夏実ワールドをまた浴びたい人
- 怖すぎない怪談・オカルトコメディを探している人
- 民俗学や地獄・あの世の考証ネタが好きな人
よくある質問
- 『鬼灯の冷徹』を読んでいなくても大丈夫?
- 大丈夫です。物語のつながりはなく、独立した作品として楽しめます。本作で江口夏実にハマったら『鬼灯の冷徹』(全31巻・完結済み)へ進むのがおすすめです。
- ホラーが苦手でも読める?
- 読めます。幽霊は日常的な存在として描かれ、基調はコメディです。ただし時折挟まる「本気の怪談回」の不気味さは本物なので、そこも含めてお楽しみください。