羊と鋼の森
羊と鋼の森
ピアノ調律師の世界に魅せられた青年の成長物語
本屋大賞第13回音楽映画化
『羊と鋼の森』は、高校時代に体育館のピアノ調律に立ち会ったことをきっかけに、 ピアノ調律師という仕事に魅せられた青年・外村が、 一人前の調律師を目指して成長していく物語です。第13回本屋大賞を受賞しました。
作品情報
| 著者 | 宮下奈都 |
|---|---|
| 出版社 | 文藝春秋(文春文庫) |
| 受賞 | 第13回本屋大賞(2016年) |
| 刊行 | 2015年(文春文庫2018年) |
| メディア化 | 映画化(2018年、山崎賢人主演) |
あらすじ
北海道の田舎町で育った外村は、高校時代、体育館のピアノを調律しに来た 板鳥という調律師の仕事ぶりに強く惹かれ、自身も調律師の道を志します。 音楽の専門教育を受けてこなかった外村は、専門学校を経て 楽器店に就職しますが、才能豊かな同僚や、 個性の異なる調律師たちに囲まれながら、 自分なりの「音」を追い求めていくことになります。
見どころ
本作最大の見どころは、目に見えない「音」や「調律」という 繊細な感覚を、静謐で美しい文章だけで伝えきっている点です。 派手な事件は起きませんが、一音一音に向き合う外村の姿を通じて、 丁寧な仕事に宿る誠実さがひしひしと伝わってきます。
外村が出会う双子のピアノ姉妹や、先輩調律師たちとの関わりの中で、 「才能とは何か」「自分にしかできない仕事とは何か」という 普遍的な問いが静かに浮かび上がる構成も魅力です。 焦らず自分のペースで森の中を歩くように調律師として成長していく姿は、 読む人の背中をそっと押してくれます。
ここが推せる
静かな筆致だけで「音」を感じさせる稀有な小説。派手さのない仕事にこそ宿る誠実さと美しさに、じんわりと心を打たれます。
こんな人におすすめ
- 静かで丁寧な文体の成長小説が好きな人
- 音楽やピアノ、ものづくりの世界に興味がある人
- 派手さのない仕事にこそドラマがあると感じたい人
よくある質問
- 音楽の専門知識がなくても楽しめますか?
- 問題ありません。調律の専門的な技術よりも、音への向き合い方や登場人物の心情が中心に描かれており、音楽に詳しくなくても十分に楽しめます。
- 『蜜蜂と遠雷』と同じ著者ですか?
- いいえ、著者は宮下奈都です。『蜜蜂と遠雷』は恩田陸の作品で、著者は異なりますが、どちらも音楽を題材にした本屋大賞受賞作という共通点があります。