魔王
魔王
他人に自分の言葉を「代弁」させる能力を持つ青年と、カリスマ政治家
政治サスペンス映画化
『魔王』は、他人の口を借りて自分の考えを喋らせる 特殊な能力に目覚めた青年・安藤が、大衆の支持を集める カリスマ政治家の台頭に危機感を抱く政治サスペンスです。
作品情報
| 著者 | 伊坂幸太郎 |
|---|---|
| 出版社 | 講談社 |
| 刊行 | 2005年 |
| メディア化 | 映画化(2008年) |
あらすじ
ごく普通の会社員だった安藤は、ある日突然、 目の前にいる人間に自分の考えを「代弁」させる不思議な能力に 目覚めます。折しも世間では、圧倒的なカリスマ性で 国民の支持を集める若き政治家・犬養が台頭しつつありました。 犬養の掲げる主張に危うさを感じた安藤は、 自らの能力を使ってこの流れに抗おうとします。
見どころ
大衆が熱狂的に支持するカリスマの危うさというテーマを、 特殊能力を持つ一個人の視点から描く構成が本作の見どころです。 「正しいことを言っているように見える」言葉の危険性への 警鐘は、刊行から年月を経ても色褪せない鋭さがあります。
続編にあたる短編「呼吸」(『モダンタイムス』とも関連)を含む 構成により、能力の意味やその後の顛末まで含めて 読み応えのある一冊になっています。伊坂作品の中でも 社会性の強いテーマに真正面から挑んだ意欲作です。
ここが推せる
熱狂的な支持を集めるカリスマの危うさに、静かに警鐘を鳴らす物語。伊坂作品の中でも社会性の強い、読み応えのある一冊です。
こんな人におすすめ
- 政治サスペンスや社会派の物語に関心がある人
- 特殊能力ものとリアルな社会描写の融合が好きな人
- 伊坂幸太郎の作品を幅広く読んでいきたい人
よくある質問
- 特定の政治的立場を主張する内容ですか?
- 特定の政党や思想を直接的に扱うものではなく、「大衆を熱狂させる言葉」そのものの危うさを普遍的なテーマとして描いています。
- 安藤の能力の正体は説明されますか?
- 能力の詳しい原理そのものよりも、その能力とどう向き合うかというテーマに重心が置かれた物語です。