(2026年10月11日 更新)
『ハイキュー!!』は、古舘春一が描く高校バレーボール漫画の金字塔です。 『週刊少年ジャンプ』で2012年から2020年まで連載され、 「敵チームにも全員の人生がある」誠実な作劇でスポーツ漫画の水準を塗り替えました。 第61回小学館漫画賞を受賞し、累計発行部数は7500万部を突破。 TVアニメ4期と劇場版『ゴミ捨て場の決戦』も大ヒットした、全45巻完結の部活漫画の最高峰です。
作品情報
| 作者 | 古舘春一 |
|---|---|
| 出版社 | 集英社 |
| 巻数 | 全45巻(完結) |
| 掲載誌 | 週刊少年ジャンプ(2012年〜2020年・全402話) |
| 累計発行部数 | 7500万部以上 |
| 受賞 | 第61回小学館漫画賞 少年向け部門 |
| メディア化 | TVアニメ4期(2014〜2020年)/ 劇場版『ゴミ捨て場の決戦』(2024年)/ 『VS 小さな巨人』(2027年公開予定) |
あらすじ
小柄ながら驚異的な運動能力を持つ日向翔陽は、中学最初で最後の公式戦で 「コート上の王様」と呼ばれる天才セッター・影山飛雄に完敗します。 雪辱を誓って強豪だった烏野高校に入学した日向を待っていたのは、 なんとその影山。最悪の出会いから始まった二人の「変人速攻」が、 低迷していた烏野バレー部を全国の舞台へ押し上げていきます。
インターハイ予選での敗北、東京の強豪・音駒との合同合宿、 春高バレー宮城県予選で立ちはだかる青葉城西と白鳥沢。 そして全国大会(春高)の舞台で、烏野は稲荷崎、音駒、鴎台といった 全国レベルの相手と戦っていきます。 最終章では高校卒業後の彼らが描かれ、日向と影山の「挑戦」は世界の舞台へ続きます。
主な登場人物
| 日向翔陽(ひなた しょうよう) | 主人公。小柄ながら驚異的な跳躍力を持つ。「小さな巨人」に憧れ烏野高校へ。 |
|---|---|
| 影山飛雄(かげやま とびお) | 「コート上の王様」と呼ばれた天才セッター。日向と「変人速攻」コンビを組む。 |
| 烏野高校排球部 | 澤村大地、菅原孝支、西谷夕、月島蛍ら個性豊かな部員たち。全員に見せ場がある群像劇。 |
| ライバルたち | 音駒の孤爪研磨、青葉城西の及川徹など、敵チームにも人気キャラクターが多数。 |
見どころ
本作のいちばんの美点は、敵チームまで全員に物語があること。 どの試合も「どちらにも負けてほしくない」状態で読むことになり、 だからこそ勝敗の一瞬に胸が締めつけられます。 そして「負け」の描き方が誠実で、敗者のその後の人生までちゃんと描いてくれるのがこの漫画です。
バレーボールという競技の面白さの言語化も抜群で、ルールを知らなくても レシーブ一本の重みが伝わってきます。跳ぶ、繋ぐ、打つ── 紙の上なのに音が聞こえてくるような試合描写は、スポーツ漫画の到達点のひとつ。 全45巻を通して無駄な試合がひとつもありません。
もう一つ特筆したいのが、月島蛍の成長です。 「たかが部活」と冷めていた彼が、白鳥沢戦のブロック一本で初めて吠える瞬間は、 努力を信じきれない人間がそれでも報われる瞬間として、本作屈指の名場面です。 才能の塊である日向・影山だけでなく、「普通の人間」の成長が同じ熱量で描かれるから、 読者は誰かしらに自分を重ねられます。
結末・ラストはどうなる?
結末のネタバレを表示する
春高での烏野の戦いが終わったあと、物語は一気に時間を飛ばします。 日向は高校卒業後、単身ブラジルへ渡ってビーチバレーで基礎を鍛え直し、 帰国後にVリーグのチームに加入。影山もプロとして活躍し、 二人はコートの反対側で「ライバル」として再会します。
最終話「挑戦者たち」の舞台は2021年の東京オリンピック。 日向と影山は日本代表として同じコートに立ち、 相手チームのアルゼンチン代表にはかつての宿敵・及川徹がセッターとして並びます。 試合の結果は描かれず、日向がスパイクを打つ瞬間で物語は幕を閉じます。 「負けたくない」から始まった二人が「一緒に戦う」側になる── 中学の体育館で始まった物語が世界の舞台で終わる、見事な円環です。
アニメ・劇場版について
TVアニメは2014年の第1期から2020年の第4期『TO THE TOP』まで放送され、春高の稲荷崎戦までが描かれました。 2024年2月16日公開の『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』は音駒との春高3回戦を映画化し、 国内興行収入は112億円を超え、世界興収は200億円を突破。 第48回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞しました。 続編となる劇場版『ハイキュー!! VS 小さな巨人』は2027年に公開予定で、 あわせてスペシャルアニメ『バケモノたちの行くところ』の公開も発表されています。
こんな人におすすめ
- スポーツ漫画で胸を熱くして泣きたい人
- 部活・チーム競技の経験がある人
- アニメや劇場版から原作に興味を持った人
- 『スラムダンク』『黒子のバスケ』など王道スポーツ漫画が好きな人
よくある質問
- バレーのルールを知らなくても読めますか?
- 読めます。ローテーションなどのルールは物語の中で自然に理解でき、読後はバレー観戦が数倍楽しくなります。
- 最終章は高校卒業後も描かれる?
- はい。終盤では彼らのその後の人生まで描かれ、「部活の先」まで見届けられるのが本作の特別なところです。
- アニメは原作のどこまで?
- TVアニメ第4期で春高の稲荷崎戦まで、劇場版『ゴミ捨て場の決戦』で音駒戦まで映像化されています。その先の鴎台戦と最終章は、2027年公開予定の『VS 小さな巨人』を待つか、原作で読むことになります。
- 劇場版から入っても大丈夫?
- 『ゴミ捨て場の決戦』は音駒との因縁がクライマックスなので、できればTVアニメか原作で烏野と音駒の関係を知ってから観るのがおすすめです。
