火の鳥
手塚治虫が生涯を賭けた、生と死をめぐる大河
『火の鳥』は、「漫画の神様」手塚治虫が生涯を賭けて描き続けたライフワークです。 その血を飲めば永遠の命を得るという伝説の鳥を軸に、 古代から超未来までを行き来しながら「生命とは何か」を問い続ける本作は、 日本漫画史の頂点として、今なお世代を超えて読み継がれています。
作品情報
| 作者 | 手塚治虫 |
|---|---|
| 出版社 | KADOKAWA(角川文庫版)ほか |
| 巻数 | 黎明編〜太陽編ほか全12編前後(版により構成が異なる) |
| メディア化 | アニメ・映画化多数(2004年NHK版TVアニメほか) |
あらすじ
その生き血を飲んだ者は、永遠の命を得る──。 伝説の鳥「火の鳥」を追い求める人間たちの姿を、物語は邪馬台国の時代を描く「黎明編」と、 人類滅亡後の超未来を描く「未来編」から語り始めます。
以降、各編は過去と未来を交互に往復しながら、少しずつ「現代」へと近づいていく壮大な構成。 権力に取り憑かれた者、不死を宿命づけられた者、ロボットに恋した人間── 時代も舞台も異なる登場人物たちの生と死が、火の鳥の目を通して見つめられていきます。
見どころ
永遠の命を求める人間の業と、限りある命の尊さ。 本作が半世紀以上前に投げかけた問いは、現代の生命科学やAIの時代にこそ いっそう切実に響きます。輪廻転生を思わせる編同士のつながりを発見する楽しみも、 大河作品ならではの醍醐味です。
各編は独立した物語として完結しており、どこから読んでも成立します。 中でも奈良時代を舞台に彫刻師・我王と茜丸の因縁を描く「鳳凰編」は、 日本漫画史上屈指の傑作と名高い1編。 「現代編」を残して作者が世を去ったため物語は未完ですが、 その未完性すら「終わらない生命の物語」として作品の一部になっています。
こんな人におすすめ
- 日本漫画の「原点にして頂点」を読んでおきたい人
- 生命・輪廻・文明をめぐる壮大なテーマが好きな人
- 『チ。』『ヒストリエ』など思想性のある大河ものが好きな人
- 親から子へ勧められる不朽の名作を探している人
よくある質問
- どの編から読めばいいですか?
- 刊行順どおり「黎明編」からが王道です。各編独立しているので、評価の高い「鳳凰編」「未来編」から入るのもおすすめです。
- 未完と聞きましたが、読んで大丈夫?
- 大丈夫です。各編はそれぞれ完結しており、未完なのは構想上の「現代編」のみ。むしろ全編を貫く構想の壮大さに圧倒されます。