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『ヒストリエ』書影

ヒストリエ

大王の書記官エウメネスの知略の生涯

📺 2027年1月アニメ化 歴史古代ギリシア

『ヒストリエ』は、『寄生獣』の岩明均が描く古代ギリシア歴史大河です。 アレクサンドロス大王に仕えた実在の書記官エウメネスの前半生を、 史実の隙間を埋める圧倒的な想像力で紡いだ本作は、文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞と 手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞。2003年の連載開始から20年以上、 刊行はゆっくりでも「生きているうちに読むべき漫画」として支持され続け、 2027年1月にはついにTVアニメの放送が始まります。

作品情報

作者岩明均
出版社講談社
掲載誌月刊アフタヌーン(2003年〜。2024年から長期休載中)
巻数既刊12巻(第12巻は2024年6月21日発売)
受賞第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞(2010年) / 第16回手塚治虫文化賞マンガ大賞(2012年)
メディア化TVアニメ(2027年1月放送開始予定、制作:ライデンフィルム)

あらすじ

紀元前4世紀、古代ギリシア世界。後にアレクサンドロス大王の書記官として、 そして稀代の将軍として歴史に名を残す男・エウメネスは、 ギリシアの都市カルディアの名家の子として育ちました。 しかしある日、彼は自らの出自に隠された衝撃の秘密を知ります。 居場所を失い、奴隷の身分にまで転げ落ちたエウメネスが、 持ち前の知恵と胆力だけを武器に乱世を渡り、 やがてマケドニア王国の中枢へと近づいていく──実在の人物の生涯を描く大河歴史ロマンです。

主な登場人物

エウメネス主人公。後にアレクサンドロス大王の書記官となる実在の人物。カルディアの名家ヒエロニュモスの家で育つが、実の母はスキタイ人。知恵と観察眼、そして時に冷徹なほどの合理性で乱世を生き抜く。
フィリッポス2世マケドニア王。ギリシア制覇を進める傑物で、エウメネスの才を見出して書記官に任じる。
アレクサンドロスフィリッポス2世の王子。後の大王。本作では「ヘファイスティオン」というもう一つの人格を内に抱えた人物として、他作品にない解釈で描かれる。
エウリュディケエウメネスがマケドニアで心を通わせる女性。しかしフィリッポス王の妃に迎えられることになり、エウメネスの運命を大きく揺さぶる。
アンティパトロスマケドニアの重臣。エウメネスにアテネ潜入などの任務を与える、王国の実務を担う人物。

見どころ

作者は『寄生獣』『七夕の国』の岩明均。手塚治虫文化賞マンガ大賞にも輝いた本作は、 「歴史のすき間」を想像力で埋めていく面白さの極致です。 史実に残るエウメネスの断片的な記録から、これほど血の通った人間ドラマを 紡ぎ出せるのかと驚かされます。

淡々とした筆致から突然放たれる暴力と喪失の描写は岩明作品ならではの切れ味で、 少年時代の冒険、図書館での知との出会い、戦場での機略まで、 どのエピソードも静かなのに忘れられない。 寡作ゆえ刊行ペースはゆっくりですが(12巻は約5年ぶりの新刊でした)、 待つ価値のある漫画の筆頭です。

最新の第12巻では、フィリッポス王のギリシア遠征に従軍したエウメネスが アテネの将軍フォーキオンに撃退されてマケドニアへ戻り、アンティパトロスの命でアテネに潜入。 そしてギリシア中央部カイロネイアでの大会戦「カイロネイアの戦い」が始まります。 エウリュディケが王の妃となること、自身が「王の左腕」に選ばれたことを知ったエウメネスの決断と、 王子アレクサンドロスの周囲に漂う不穏な空気──史実の大事件が目前に迫る巻です。

ここが推せる 史実の断片から血の通った人間ドラマを立ち上げる岩明均の想像力。静かな筆致から突然放たれる暴力と喪失の切れ味は、歴史漫画の枠を超えた読み応えです。

現在の連載状況

第12巻は2024年6月21日に発売されましたが、同時に長期休載が発表されました。 『アフタヌーン』2024年8月号で岩明均は、年齢による体力の衰えや利き腕の麻痺を明かし、 「完成原稿の描き貯め」と「進行を少しでも速くするための模索」のために休載を決めたと述べています。 物語はカイロネイアの戦い、そしてフィリッポス王の時代の終わりへ向かう重要な局面で止まっており、 再開を待つ読者の声は絶えません。

2027年1月、ついにTVアニメ化

連載開始から20年以上を経て、ライデンフィルム制作でTVアニメが2027年1月に放送開始予定です。 エウメネス役は島﨑信長。兄ヒエロニュモス役に鈴木崚汰、父ヒエロニュモス役に一条和矢、 テレシラ役に甲斐田裕子、カロン役に高木渉、アリストテレス役に最上嗣生など、 11名のキャストが発表されています。 放送が始まれば必ず話題になる作品なので、今のうちに原作を読んでおくのがおすすめです。

こんな人におすすめ

  • 『チ。―地球の運動について―』のような知と信念の歴史ドラマが好きな人
  • 『天幕のジャードゥーガル』など、知恵で乱世を生きる主人公に痺れる人
  • 『寄生獣』の岩明均作品をもっと読みたい人
  • 2027年のアニメ放送前に原作を押さえておきたい人

よくある質問

世界史の知識がなくても読めますか?
読めます。エウメネスの人生を追ううちに、自然とアレクサンドロス大王前夜のギリシア世界が頭に入ってきます。
未完ですが読み始めて大丈夫?
各エピソードの完成度が高く、既刊だけでも読む価値は十分です。「続きを待つ楽しみ」ごと味わう作品だと思ってください。
連載はいつ再開する?
2024年6月の第12巻発売と同時に長期休載が発表され、再開時期は未定です。作者は「完成原稿の描き貯め」のための休載と説明しています。
アニメはどこまで描かれる?
2027年1月放送開始のTVアニメがどこまでを描くかは未発表です。エウメネスの少年期のキャストが発表されているので、物語の序盤から始まるとみられます。
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