お仕事漫画のおすすめ6選
月曜の朝に効く名作たち
他人の仕事は、なぜこんなに面白いのか
自分の仕事は疲れるのに、漫画の中の他人の仕事は無限に面白い。 お仕事漫画の魅力は、知らない業界の裏側を覗ける取材の面白さと、 「働くことには意味がある」と思い出させてくれる熱の両方にあります。 日曜の夜に読めば月曜が少し楽しみになる──そんな即効性のあるジャンルです。
今回は出版、漫画家、起業、ラジオ、国際コンサル、ゲーム開発と、 業界の異なる6作品を選びました。転職気分でどうぞ。
働く熱が伝わるおすすめの6作品
重版出来!(既刊) ─ 出版業界
柔道で挫折した新人編集者・黒沢心が、漫画雑誌編集部に飛び込みます。 タイトルの「重版出来(じゅうはんしゅったい)」は、本が売れて増刷がかかること。 その一報のために、作家、編集、営業、書店員、印刷所── 本に関わるすべての人の仕事が描かれます。 一冊の漫画が読者に届くまでにこれだけの情熱がリレーされているのかと、 本の買い方が変わる作品。ドラマ化もされた業界ものの金字塔です。
バクマン。(全20巻) ─ 漫画家
画力の真城と発想力の高木、中学生コンビが「ジャンプの頂点」を目指す物語。 アンケート順位、連載会議、打ち切りの恐怖── 『DEATH NOTE』コンビが自らの主戦場である週刊少年ジャンプの舞台裏を 赤裸々に描くメタ構造が最高にスリリングです。 夢を追う青春ものでありながら、描かれる勝負の世界はどこまでもシビア。 クリエイター志望はもちろん、「数字と戦うすべての人」に刺さる全20巻です。
トリリオンゲーム(既刊) ─ 起業
「世界一のワガママ男」ハルと気弱な天才エンジニアのガクが、 ゼロから起業して1兆ドルを目指すビジネスサクセスストーリー。 スタートアップの資金調達、入札、買収合戦といった生々しい題材を、 少年漫画級の痛快さでエンタメに変換する手腕は『Dr.STONE』の稲垣理一郎ならでは。 ハルのハッタリが実力で裏打ちされていく快感は、 仕事に疲れた脳に効く最高の栄養ドリンクです。
波よ聞いてくれ(既刊) ─ ラジオ業界
失恋の愚痴を酔った勢いでまくし立てたら、その音声がラジオで流れていた── 札幌の飲食店員・鼓田ミナレが、口の達者さだけを買われて 深夜ラジオの世界に引きずり込まれます。 生放送の緊張感、構成作家の職人技、電波に乗せる言葉の責任。 ローカルラジオ局のリアルな空気を、機関銃のような会話劇で描く怪作です。 ミナレの喋りは全漫画でも屈指のキレ。声に出して読みたくなります。
紛争でしたら八田まで(既刊) ─ 地政学コンサル
「地政学リスクコンサルタント」という聞き慣れない職業を描く異色のお仕事漫画。 八田百合は世界各地の紛争やトラブルの現場に乗り込み、 土地と歴史の知識、そしてプロレス技で依頼を解決していきます。 扱う「仕事」のスケールは国際紛争級なのに、 根っこにあるのは「相手を知れば揉めごとは解ける」という普遍の仕事術。 読むだけで世界のニュースが立体的に見えてくる、学び系お仕事ものの傑作です。
大東京トイボックス(シリーズ) ─ ゲーム業界
小さなゲーム会社「スタジオG3」を率いる天川太陽は、 「面白い」に一切妥協しない熱血ディレクター。 納期、予算、大手パブリッシャーの横槍──現実と理想の板挟みの中で、 それでも「神ゲー」を作ろうともがく開発者たちの群像劇です。 クリエイターの誇りと商売の論理がぶつかる描写は、 ゲーム業界に限らずモノづくりに関わる人すべての胸に刺さります。 ドラマ化もされた、開発現場ものの定番です。
ほかにも: 働く背中がかっこいい名作
- グラゼニ(森高夕次・アダチケイジ) ─ 年俸=査定で野球を見る。プロ野球選手も「お仕事」です。
- 王様達のヴァイキング(さだやす・深見真) ─ 天才ハッカーと投資家の起業コンビもの。
- 映像研には手を出すな!(大童澄瞳) ─ アニメ制作の「設定」に命を賭ける女子高生たち。
- ランウェイで笑って(猪ノ谷言葉) ─ ファッション業界で夢を追う二人。デザイナーの仕事も必見。
- アオイホノオ(島本和彦) ─ 80年代、漫画家を目指した芸大生の実録青春記。
- 邪神の弁当屋さん(イシコ) ─ 神さまが営む一日一善の弁当屋。飲食のお仕事ファンタジー。